こんにちは、武田です。今月も始まりました、月刊!本格料理人の料理教室です。
今回のテーマは「卵料理」。レシピを教えてくださる料理人は前回に引き続きラーメン寅太郎店主・川瀬達哉さんです。
今回はラーメン屋さんでは欠かせないシンプルだけど本格的な味玉のレシピ、そしてスタッフドエッグのレシピを教えていただきました。
調理手順自体は簡単だけど、ちょうどよく作るのは難しい味玉。丁寧に教えていただいたレシピを紹介していくので、ラーメン屋の本格的な味玉を家で作ってみたい人は、ぜひご覧ください!
6月の料理人は【ラーメン寅太郎 川瀬 達哉さん】
ラーメン寅太郎 川瀬 達哉
本格料理人のお料理コラム『卵料理は1番難しい?』
月刊!本格料理人の料理教室第2回、今回のテーマは卵料理です。テーマは毎回僕が決めていますが、今回のテーマを選んだ理由は以下の3つ。
- 卵ならどんな家庭でも使う
- ラーメン屋さんの味玉のレシピが単純に知りたかった
- 僕が作れる数少ない料理がスクランブルエッグだから卵料理って簡単そう
早速、僕は川瀬さんに連絡しました。以下は会話のイメージです。
僕 「6月のテーマは卵料理にしようと思います。ラーメン屋さんの本格味玉のレシピが知りたいです!しかし、味玉だけでは記事のボリュームが足りなくなりますかね...」
川瀬さん 「味玉、簡単だと思うでしょ?卵料理って実は料理の中で1番難しいって言われてるんだよ」
もしかしたら、この記事を読んでいる人は「そんなの知ってるわ」と思うかもしれませんが、僕は初耳でした。
その後に川瀬さんに「そんな簡単に作れたらラーメン屋さんで味玉食べないでしょ」と言われぐうの音も出ない僕。
その後、炉ばた千恵の店主である僕の祖母にも聞いてみると、やはり難しいと言っていました。
それは一体なぜか?卵料理が難しいと言われている理由はそのシビアさ。
ゆでる時間が5秒、10秒ずれただけで味が変わってしまうらしいです。そして、その難しさはプロの世界でも卵料理ができたら一人前と言われるほど。
しかし、川瀬さんは取材の最後に言いました。
ひとこと
「卵はどんな家庭でも使うし安価なので、失敗を気にしないでほしい。腐らなければ食べられる食べ物なので、1回の失敗で落ち込まないでほしい。どんどんチャレンジしてほしい。」
本気で料理を勉強したいなら、実際にラーメン寅太郎さんに来ても良いとも言っていました。僕の方でも主婦の方が参加できるそんなイベントを開いていけたらいいなと考えています。
少しコラムが長くなってしまいましたが、ここからが本編です。一度の失敗でくじけず何回も挑戦して、本当に美味しい味玉を一緒に作っていきましょう!
6月のお料理コラム
卵料理は難しい。だけど、1回の失敗でくじけない。何回でも挑戦して色々な味を見つけよう!
味玉の材料や調理時間
ラーメン屋さんの本格味玉
味玉の材料・使う道具
メモ
めんつゆにつける時間は2・3時間です。今回使用した卵は『COOPの黄金そだちのたまご』になります。
卵 | 人数分(大きさによりゆでる時間異なる) |
めんつゆ濃縮2倍 | その日食べるなら2倍、日持ちさせるなら4倍に水で割る |
卵の穴あけ器 | 100円ショップで売っています |
釣り糸 | 卵を切るときに使います |
調理のコツ・ポイント
調理のコツ・ポイント
- 何より大事なのは温度と時間
- 卵の数は1個でも10個でもゆでる時間は同じ
- 卵を切るときは包丁ではなく釣り糸で切る
- 火力が強いコンロを使い、火加減はずっと強火
味玉のレシピ
注意ポイント
卵料理は時間がポイントとなるので、調理を始める前に一通りレシピに目を通してください。
卵をゆでる設定時間
卵をゆでる時間は大きさ・温度によって異なります。今回使用したサイズはMSサイズ。触ったときは少しひんやりしていました。
- MSサイズ→6分20秒
- Lサイズ→6分30秒
- 触ったときに温かく感じたら→5秒短くする
1. 卵の上下を確認する。まるみを帯びている方と、細く尖っている方があるので、まるみを帯びている方を下に向ける。画像で言うと、下側がまるみを帯びています。
2. 穴あけ器を使い、まるみを帯びている方の底に穴を開けます。こうすることで後々卵の殻をむきやすくなります。
3. 火力が強いコンロでお湯を沸騰させる。沸騰したお湯に卵を優しく入れて、動かしながら設定時間たまごをゆでる。設定時間は卵を入れる前に必ず確認してください。レシピの冒頭に書いてあります。
4. 6分を過ぎたらコンロの前で待機している。時間が経ったらすぐに火を消して卵を水に入れる。完全に卵が冷えたら、優しく卵のからをむく。
5. めんつゆについて
卵が完全に冷えたら、つゆにつけます。今回使用したのは濃縮2倍のめんつゆ。
その日食べるのであれば、めんつゆと水を1:1で、気持ちめんつゆ多めで割ります。
日持ちさせたいのであれば、長くつけると塩っぱくなるので、その分だけ水の量を多くするとgood!です。目安として、めんつゆ:水を1:3程度で割ると薄味になります。
つける時間はその日食べるのであれば、2〜3時間程度です。
6. 卵を半分に切る。切るときは、包丁を使うのではなく、釣り糸を使って切る。画鋲を壁に刺すなどして釣り糸は固定できます。
7. ラーメン屋さんの本格味玉の完成!
スタッフドエッグのレシピ

1. 卵に穴を開けて10分間、沸騰したお湯でゆでる。その後、卵を半分に割り、白身と黄身をわける。
2. 黄身に塩コショウ、マヨネーズを加えてなめらかになるまで混ぜる。
3. さきほど混ぜた黄身を白身に入れたらスタッフドエッグの完成!

最後に
今回はラーメン寅太郎の川瀬さんに味玉とスタッフドエッグのレシピを教えていただきました!
僕も卵の皮むきだけ参加しましたが、それだけでも失敗したらどうしようとビクビクしてしまいました。笑
ただ、家で作るときはプロの料理人が横で見てるプレッシャーはありません。めげずにチャレンジしていきましょう!
次回7月の料理教室のテーマですが「こんなレシピが知りたい!」という希望がありましたら、ぜひコメントやDMください!まだ、知名度も高くないサイトですので、おそらく記事にできます。笑
また、今回の記事でわかりづらかった点などがございましたら、気軽にご質問ください。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。
合わせて読みたい!
余談:取材中のアクシデント
実は、今回の取材中あるアクシデントが起きました。それは味玉をゆでている最中のこと。
僕 「へー!そうなんですね!」
川瀬さん 「そうそう。.....ん?(何かに気づく川瀬さん)」
僕 「どうしたんですか?」
川瀬さん 「タイマー押し忘れてた」
えええええええ。卵は全てゆでてしまっています。失敗したら僕がまた買ってくればいいだけですが。
そんなことを思っていると川瀬さんは「3分だな」
そうつぶやくといつも通り調理を続けていきます。そして、卵を1つ割ってみると.....完璧です。
川瀬さんは言いました。
「失敗したからできるんだ。何回も失敗したからわかるんだ。偶然なんかじゃない。」
その後、川瀬さんから色々な面白い話を聞くことができました。失敗から学べばそれは成功への途中なのかなと若輩者ながら思った武田でした。
川瀬さんのトークがもっと聞きたいという方は、ぜひラーメン寅太郎へ!ラーメンの味もピカイチです!